スズキのSV650で1時間くらい走行して、ちょっと休憩した後にエンジンの調子が悪くなりエンストしてしまうという症状で入庫。
お店のピットでは再現ができない・・・
そこで、ボスにお願いをして1時間以上にわたり試乗をしてもらいました。結果はさすがボス、きっちりと現象を再現してくれました。
さて、ここからは私の出番です。まずは冷えている状態で念のためユーザーモードでのトラブルコード確認。正常なので当然(C00)トラブルコードなしの表示。スロポジの位置も正常の表示。
困ったな〜・・・
いろいろ考えながらアイドルのままで冷却ファンが回るまで放置、再度トラブルコード確認。スロポジがほんの少し開き気味の時がある、これかーと思いエンジン回転をもう少し上までレーシング。きたー!ボスが?神が?現象が再現!!
まずは完全暖機の状態でスロポジ位置を調整し一晩冷まして冷間時のスロポジを確認しよう。
で、翌日再確認すると冷間時はスロポジが少し閉まり気味。微妙。こうなったら徹底的に確認してやるーってことで、オシロスコープを使ってスロポジの電圧をモニターしながら暖機していきました。
通常のデジタルサーキットテスターはテスターの内部抵抗が大きいのでセンサーの出力電圧を測定するのには適していますが、連続データを測定する場合には瞬間の変化を見逃してしまう場合があるので今回はオシロスコープを使用しました。
で、結果は
それぞれ、ものすごくゆっくりとアクセルを開けていった時の波形ですが、2枚とも一瞬線が下にさがっている箇所があります。これはデジタルサーキットテスターではまず発見できないと思います。しかも完全暖機後にしか異常が発生しなかったのです。
その後、スロポジを交換し最終確認のためにもう一度ボスに1時間以上にわたり試乗をしてもらいました。
なお、今回の不具合はほんの一瞬のためFIランプの点灯もありませんでした。久々に測定用のワニグチクリップハーネスと自作の配線端子が役にたちました。